結束バンドとは、複数の配線ケーブルをひとつにまとめたり資材を連結させたり、屋外の現場で建築・電気配線ケーブルをまとめたりするのに使われるベルト状のもののことを言います。
材質は一般的にはナイロン樹脂です。これは強度が高く、手で引っ張っても切れないので、配線をほどきたい時はニッパーなどで切断するしかありません。また安価に生産できることが、ナイロン樹脂が使われる大きな理由のひとつです。ナイロン樹脂には、ナイロン66とナイロン46などの種類があります。ナイロン66は最も一般的な材質であり、安価で引っ張り強度も高く、比較的耐候性も高いことが使われる理由です。
ナイロン46は66に比べて耐熱性・耐油性に優れている性質があるため、自動車のエンジンルームなどに使われています。屋外で電線・配線の際に結束バンドを使用するとき注意しなければならないことがあります。太陽光に常にさらされるため紫外線に強い材質や、温度変化に強い材質のものを使用しなければいけません。
雪国では積雪を防止するため凍結防止剤が撒かれます。この凍結防止剤の主成分は塩化カルシウム(いわゆる塩)ですが、これには物質を腐食させる性質があり、結束バンドに使われるナイロンは塩化カルシウムに弱い材質です。結束バンドが腐食してしまうと破断が起き、停電や電線トラブルが起きてしまいます。凍結防止剤が使われる雪国の屋外では、ステンレスなどの金属製のものが耐久性に優れています。