結束バンドとは、その名の通りバラバラになった配線や電線などを一つに束ねたり、柱やパイプにつなぎ止めるためのバンドのことです。
家庭内ではテレビの裏の配線を思い浮かべてみたらわかると思いますが、バラバラになった配線ではどれがどの配線かわかりづらいですし、埃が溜まりやすく掃除がしにくいです。結束バンドはズボンのベルトと同じような使い方で、片方の先端をもう一方の穴に通してつなげるだけで完了です。穴には返しがついているので、つなげてしまえば手で引きちぎることは不可能です。とても簡単に束ねることができます。
産業用にもよく使用されています。屋外での電線・通信ケーブルを束ねるときや自動車のエンジンルーム内の配線などに使われます。家庭用と産業用では、用途によって結束バンドの材質に注意を払う必要があります。家庭用は普通は屋内で使われると思いますので、一般的なナイロン性のものでいいと思います。産業用、特に屋外で使われるものは、普通のナイロン性のものでは不都合が生じることがあります。
屋外は太陽光(紫外線)を浴び続けたり風雨にさらされたり、特に問題なのが雪国での融雪剤です。融雪剤には塩化カルシウムが含まれており、いわゆる‘塩’ですが、これがナイロンを腐食させてしまうのです。雪国で使用する際には、塩化カルシウムに強い耐候性の結束バンドを使用する必要があります。塩化カルシウムに強い素材としては、ナイロン製ならナイロン12、もしくはステンレス製など金属のものを使うといいでしょう。