電気の配線を行う際、用意しておくと便利なのが結束バンドという製品です。
結束バンドはケーブルタイなどと呼ばれることもある配線材料で、ナイロンやポリプロピレンなどでできています。複数のケーブルを束ね、このバンドで縛っておくと、ケーブルがバラバラになったり位置ずれを起こしたりするのを防ぐことができます。従来は紐で縛るのが一般的でしたが、結束バンドは柔軟性に優れていながら耐久性も高いため、現在では配線工事における主力製品として広く使われています。
製品の種類は用途や使われる場所によってさまざまなバリエーションがあり、長さは100mm程度から500mm程度のものまであります。幅はおおむね5mmから15mm程度です。素材もいろいろですが、屋外の配線工事に使われるものには特に高い耐久性が求められるため、紫外線や塩分を含んだ水などに強い特殊な素材が用いられています。多くは樹脂製ですが、中にはステンレスなどの金属を素材とした製品もあり、特に過酷な環境で使用されます。
また、暗所での作業がしやすいように、蓄光性のある塗料を塗ってあるものなどもあります。結束バンドは業務用にとどまらず、家庭用の製品も出回っています。これは、家電製品のコードなどを束ねて整理するのが本来の使用法ですが、物干し竿に取り付けてピンチやハンガーを吊り下げるフック代わりにすることもできますし、また使い切りタイプの製品はニッパーなどで切らないと外せないため、引き出しの取っ手などをロックするのに使うこともできます。